土木計画・設計部門

長年培ってきた「近自然工法」の技術と経験を活かし、環境への負荷を最小限にしつつ、より多くの生物が生息できる川づくりや景観づくりのあり方・手法を提案しています。

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設計検討

近自然河川工法(治水と環境の調和した川づくり)に関する各種設計検討を行っています。設計検討においては、治水・利水面を踏まえた上で、より自然な河床形態を設定し、極力、石材等の自然素材のみで構築する対策工(水制工や分散型落差工)を適所に設置して、自然の営力による創出・維持を目指します。

数値解析

近自然河川工法に関する各種設計に対する検証、施工後の予測を行うため、数値解析を行っています。特に近自然河川工法による設計・施工では、微細な情報・変化が重要であり、よりそうした現場に即した活きたデータを提供できるように、社内で施工後のモニタリング結果と比較検討・検証し、常に解析技術の精度向上を心がけています。
(以下は仁淀川で行った瀬づくりと、それに対する解析結果(水深コンター+流速ベクトル図、フルード数コンター図)です。石材を配置した区間では常射流混合となっており、白波がたつ早瀬の状態となる区間であることが推測され、現場の状況を立証しています。)

河川土木調査

河川環境や設置された構造物(特に多自然川づくりで施工された構造物、魚道等)の状態について、多自然川づくり、近自然河川工法の観点から、調査・分析します。

調査は、土木部門に限らず、魚類をはじめとする専門のスタッフも同行し、必要に応じ、様々な視点から課題を抽出することは勿論、改善できるような対策の提案も行います。

測量調査

河川の状況を把握し、設計検討に反映することを目的として、各種測量調査を実施しています。調査時には、必要に応じて、構造物の確認、水深や流速の測定、みお筋調査、UAVを用いた空撮なども組み合わせて実施し、得られたデータを基に設計検討を実施しています。
また、設計を実施した箇所において、工事完了後の経年変化の把握を目的とした事後調査も実施しています。

技術開発・研究

自然、特に河川は各現場で特徴があり、また絶えず、新しい課題がでてきます。弊社では、創業者・福留脩文の時代から、新しい取り組みにチャレンジさせてきていただいており、追跡調査等を基に新たな取り組みの理論的な構築を目指すとともに、次なる新たな課題解消への技術開発も行っています。
また、地域への還元・次世代への継承のため、論文等へとりまとめ、発表できるよう研究を進めています。

◆研究実績1-近自然工法-はこちら

近自然工法=人間活動と生物生存両立のコンセプト!
スイスで誕生した近自然工法
日本で近自然工法を発展させていくためには、日本の気候風土、その土地の地形や地理的条件に合わせた考え方や技術が必要であり、わが国の伝統工法を導入してきました。

近自然工法について 詳しくはこちら>>

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