調査部門

専門知識を有する職員が、生物(動植物)調査、化学分析調査、生活環境調査を行っています。
これらは、自然環境の保全や再生、環境影響の予測・評価(環境アセスメント)等を行うための基礎情報として活用できます。

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植物調査両生類・爬虫類・哺乳類調査(鳥獣被害対策)/陸上昆虫類調査鳥類調査魚類調査水生生物調査(付着藻類・底生動物)/水質・プランクトン調査生活環境調査(交通量、騒音・振動、騒音対策・日照阻害予測など)/計量証明事業

植物調査

陸域・水域に生育する植物(種子植物・シダ植物)の種類(植物相の把握)や生育状況、植生の分布状況(植生図の作成)を明らかにします。また、植物の生育環境調査(照度、土壌など)も行っています。
これらの情報に基づき、自然環境の保全・再生計画、植栽や伐採などの管理計画の策定、希少種の保全作業(移植など)といった植物に関わる調査・提案を行っています。

 

【主な調査実績】
・植生図作成調査、植物調査(河川水辺の国勢調査)
・希少植物の調査・保全対策(ミチゲーション)
・地域の生態系・景観に配慮した緑化計画
・樹林の構造調査、管理計画の策定
・ 森林や渓流環境の保全・活用にかかる調査・提案
・地域の森づくりや里山保全に関する調査、計画策定
・動物による植生環境の被害・再生状況調査
・てんぐ巣病(サクラ・タケ類)の被害状況調査・対策計画の検討
・植物手帳・ハンドブック作成

両生類・爬虫類・哺乳類調査(鳥獣被害対策)

特定の地域に生息する小動物(両生類、爬虫類、哺乳類)の種類や数、生息状況を調査します。
調査は、対象とする小動物の特性にあわせて直接目撃法、フィールドサイン法、トラップ法などを組み合わせて行います。昼間に目撃することが困難である哺乳類については、夜間に自動撮影装置を用いて種の確認を行います。
また、調査結果に基づき、環境の保全・再生計画の策定、工事に関する事業の環境アセスメント・モニタリング調査を行います。

 

【主な調査実績】
・両生類・爬虫類・哺乳類の生息状況調査(河川水辺の国勢調査)
・環境アセスメント(各種事業の小動物に対する影響予測・評価・保全対策の検討(ダム、河川、道路など))
・事業に伴うモニタリング調査
・調整池におけるカメ類の産卵場所の創出

陸上昆虫類調査

特定の地域に生息する陸上昆虫類(チョウ類、バッタ類、トンボ類、コウチュウ類など)の種類や数、生息状況を調査します。調査は、調査箇所の環境や対象とする昆虫類にあわせて任意採集法、ライトトラップ法などを組み合わせて実施します。
また、調査結果を基に、自然環境の保全・再生計画の策定、事業の環境アセスメント・モニタリング、重要種の保全にかかわる対策の提案を行います。
なお、当社では、環境に配慮した独自の調査方法を開発し、現地調査に取り入れています。

 

【主な調査実績】
・陸上昆虫類等の生息状況調査(河川水辺の国勢調査)
・ 環境アセスメント(各種事業の昆虫類に対する予測・評価・保全対策の検討 (ダム、河川、道路など))
・事業実施に伴うモニタリング調査
・重要種の生息地保全の対策
・ホタルの生息環境の創出

鳥類調査

特定の地域に飛来する鳥類の種類や数、利用の状況、繁殖の有無等を調査します。対象とする鳥類はオオタカ、クマタカなどの猛禽類、繁殖や越冬のため日本に渡来しているヤイロチョウ、ナベヅル、コアジサシ、オシドリなど、多岐にわたります。
現地調査は、それぞれの鳥類の特性に合わせて任意観察法、ルートセンサス法、定点観察法などを組み合わせて行います。
また、調査結果をGIS(地理情報システム)等を用いて解析し、環境アセスメント・事業による影響のモニタリング、自然環境の保全・再生計画の策定、重要種の保全にかかわる対策の提案などを行います。

 

【主な調査実績】
・鳥類の生息状況調査(河川水辺の国勢調査)
・環境アセスメント(各種事業の鳥類に対する予測・評価・保全対策の検討)
・事業実施に伴うモニタリング調査
・重要鳥類(ヤイロチョウ・ナベヅル・オシドリ・コアジサシ等)の飛来状況調査

魚類調査

河川やダム、沿岸域に生息している魚類の種類、生息量を調査して、その水域の特徴の把握や生態系保全の配慮事項の提案を行います。調査は潜水観察、漁具による捕獲など、調査対象にあわせてさまざまな方法を組み合わせて行います。
また、水産重要種、希少種、外来種等の生息数や生態(分布、産卵場所、食性など)を調査し、その保全・駆除対策を提案します。

 

【主な調査実績】
・魚類の生息状況調査(河川水辺の国勢調査)
・アユ生態調査

(産卵・流下期、海域生活期、遡上期、河川定着期での各種調査、陸封アユを含む)
・ 水産資源調査(アユ、ウナギ、テナガエビ類、モクズガニ、ガザミ類など)
・希少水生生物生態調査

(シオマネキ、ハクセンシオマネキ、ハマガニ、アカテガニなど)
・外来水生生物の生息実態調査(オオクチバス、ブルーギル)
・各種事業による水生動物への影響調査
・水生生物保全対策の効果判定調査
・ 漁業振興計画の策定

水生生物調査(付着藻類・底生動物)

河川ではその主要な基礎生産者である付着藻類について、種類と現存量(細胞数密度、クロロフィルa等)を調査し、アユなど魚類の餌生物としての生育状況を把握します。また、その出現種の特徴から水質等の評価も行います。
底生動物調査では、種類、生息量を調査して、その水域の特徴(水質判定等)の把握や生態系保全の配慮事項の提案を行います。

 

【主な調査実績】

・貯水池内の動植物プランクトン調査
・赤潮発生状況調査
・湛水区間の富栄養化対策の検討
・アユの餌生物環境調査
・濁水発生による付着藻類への影響調査
・付着藻類相による水質評価

・底生動物の生息状況調査(河川水辺の国勢調査)

水質・プランクトン調査

河川、湖沼(ダム貯水池)、地下水、汽水域、沿岸海域を対象として、採水と化学分析を行い、水質汚濁防止法に基づく公共用水域(公共利用のための水域や水路)の水質汚濁の状況の監視や、水質と水生生物の生育(成育)状況との関わりを把握します。
その他、底質調査、河川の流量観測、塩水遡上調査などの測定値は、生活環境の保全や健康の保護、水生生物を保全するための基礎情報として活用され、水質上の問題点や課題が見られる場合には、その改善策についての提案も行っています。
ダム貯水池や堰など湛水域における動植物プランクトンの種類と個体数・細胞数密度等を調査し、貯水池等の生態系を支える低次生産者の発生状況や水質との関係について把握します。水域内で赤潮発生等の問題が生じた場合は、その原因究明にあたるとともに効果的な抑制対策についての検討も行っています。

 

【主な調査実績】
・河川、ダム貯水池、海域などにおける定期的な水質・底質調査
・河口域における塩水遡上調査
・事業所排水などの水質分析
・水生植物や農作物・土壌などの化学成分分析
・ダム貯水池の濁水対策調査
・地下水水質の農業への影響調査
・工事などによる水産資源への影響調査
・ダム下流の河川環境の実態把握調査(水質と水生生物との関連性)
・沿岸生物の保全に向けた水質調査と保全対策の提案
・河川の汚濁負荷量調査と水質改善に向けた提案

生活環境調査(交通量、騒音・振動、騒音対策・日照阻害予測など)

道路の交通量や自動車や建設機械等の騒音・振動、建造物による日照阻害の状況等を調査し、日常生活・自然環境への影響の種類や程度を解析、適切な対策を提案します。

※騒音、振動調査については、計量証明事業の事業規定に基づいて行います。

 

【主な調査実績】
・環境アセスメント(道路事業に伴う大気質、騒音・振動調査および環境影響予測)
・交通環境整備における基礎資料作成(交通事故統計)
・道路環境センサス調査(騒音など調査)
・照明施設による周辺地域への漏れ光の影響調査
・道路改築に伴う道路交通振動調査
・自動車・歩行者・自転車の交通量調査および渋滞調査

計量証明事業

計量証明事業所として、関係法令、JISに準拠した分析などを行っています(高知県知事登録第601号)。
・公共用水域における生活環境項目や健康項目などの測定
・溶出試験、含有量試験による土壌分析
・事業所排水の分析
・肥料成分分析
・ため池堤体改修工事に関するため池水のpH測定
・その他(土壌等の粒度解析)

 

■代表的な受託業務

・肥料成分分析委託業務(高知県 環境農業推進課,平成30~令和4年度)

・高知市事業所排水分析(高知市 上下水道局,平成28 ~令和4年度)

・日鉄鉱業ロングベルトコンベアー騒音調査((株)大林組,令和元年度)

・粒度分析((有)木下建設,令和2~3年度)

 

主要な装置

近自然工法=人間活動と生物生存両立のコンセプト!
スイスで誕生した近自然工法
日本で近自然工法を発展させていくためには、日本の気候風土、その土地の地形や地理的条件に合わせた考え方や技術が必要であり、わが国の伝統工法を導入してきました。

近自然工法について 詳しくはこちら>>

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